Voltaを利用してTypeScriptの開発環境を簡単にセットアップする方法

概要

この記事では、TypeScriptの開発環境を簡単にセットアップする方法について説明します。 本記事ではMacOSを対象にしています。

Voltaとは

VoltaはNode.jsのバージョン管理ツールです。
Voltaの公式サイト で紹介されている通り以下の特徴を備えています。

  • 高速
    • Rustで構築されており、Node.jsのバージョン切り替えが高速です。
  • 信頼できる
    • プロジェクトの全員が同じツールを利用可能
  • ユニバーサル
    • パッケージマネージャー、ノードランタイム、OSに依存なく利用可能。

今まではnodebrewなどを利用することが、一般的でしたが、現在はVoltaを利用するケースが増えている印象です。

VoltaとNode.jsのインストール

voltaのインストールは以下のコマンドだけで完了です。

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curl https://get.volta.sh | bash

パスが通っていないことがあるのでzshを利用している方は以下のコマンドでパスを通してください。

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echo 'VOLTA_HOME=$HOME/.volta' >> ~/.zshrc
echo 'export PATH=$VOLTA_HOME/bin:$PATH' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc

動作を確認。バージョンが表示されれば問題なくインストールができています。

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volta -v

voltaを利用してNode.jsをインストールします。
バージョンの指定をしない場合最新のLTSがインストールされます。

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volta install node

yarnをインストールしてTypeScriptのプロジェクトを作成

npmとyarnの違い

npm, yarnともにNode.jsのパッケージマネージャーとなります。
それぞれの特徴は以下の通りです。

npm

  • Node.jsがリリースされた翌年(2010年)リリース
  • Node Package Managerの略
  • package-lock.jsonファイルを自動的に生成する
  • Node.jsをインストールすれば自動的にインストールされる

yarn

  • 2016年リリース
  • Facebook、Google、Exponent、Tildeによって開発された新しいJavaScriptパッケージマネージャー
  • npmと互換性がある
    • 同じpackage.jsonが使える
  • npmより厳密にモジュールのバージョンを固定できる
  • npmよりインストールが速い

yarnの方が優れているように見えますが、最近ではnpmがアップデートされて機能の差はあまりないようです。
今回はyarnを利用してTypeScriptのプロジェクトを作成します。

yarnのインストール

voltaを利用してyarnをインストールします。

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volta install yarn

インストールされているかを確認します。
listの結果にyarnが表示されれば問題なくインストールされています。

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volta list

TypeScriptのプロジェクトを作成

yarnの初期化

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yarn init -y

Node.jsのインストール

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volta pin node@20.0.0

TypeScriptのインストール

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yarn add typescript

node-tsのインストール

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yarn add --dev ts-node

tsconfig.jsonを作成します。
tsconfig.jsonはTypeScriptの設定ファイルで、コンパイル時の設定を記述します。
今回は、console.logを利用するため、今回はtargetを es2016 に設定します。特にデフォルトで生成されるものから変更する必要はありません。

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yarn tsc --init

サンプルプログラムを実行してみる。

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echo "console.log('Hello, TypeScript!');" > hello.ts
yarn ts-node hello.ts

# 以下のように表示されれば成功
Hello, TypeScript!

無事にテストスクリプトが動きました。
以上でTypeScriptの開発環境のセットアップが完了です。

まとめ

本記事では、Voltaを利用してTypeScriptの開発環境を簡単にセットアップする方法について説明しました。 Voltaを利用することで、Node.jsのバージョン管理が簡単になり、開発環境のセットアップがスムーズに行えます。 また、VoltaでNode.jsのバージョンを指定すると、package.jsonにバージョンが記述され、他の開発者とのバージョンの差異を解消することができる点も魅力的ですね。